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2024/04/17 01 : 44
CATEGORY : [書籍]


 奥多摩スケッチ(全紙サイズ)に色塗りしている時は

目指せ五十嵐大介!
(すいませんちょっと言ってみたかっただけです)

と(身の程知らずを承知で)唱えながらの作業でしたが

生命、森羅万象の不思議を圧倒的画力で描かれる方です。

リアルに描く自分の好きな漫画家さんは他に

池上遼一氏星野宣之氏とか、谷口ジロー氏とか

おられますが、先に上げた方々が“リアルな商業美術”

という感じに比べて五十嵐氏の作風はオリジナリティ溢れる、

フリーハンドでガシャガシャって描いた“絵画”という感じ。

奔放なイマジネーションを圧倒的画力で視覚化、

時にグロテスクな要素もあるし、読む人を選ぶかも。


 漫画としてはあの画力は、必ずしもいいと思えないですが

(“画力”と“漫画の上手さ”は別物だと思うので)

私はとっても好きです。絵だけじゃなく

この人の『思想』も。頭でっかちにならず、

体を使って五感で世界と接しようというメッセージや

便利さ、快適さにはそれにたずさわった

沢山の人達の働き(死も)が関わっている。

それを忘れてはいけない

『(食べるために自分で生き物を屠りつつ)他人に殺させて

殺し方に文句を付ける生き方だけはしたくなかった

というような意味の作中の台詞にはメロメロです(笑)

盛岡に暮らしておられますが途中、衣川村の農村で

自給自足ライフをしながら漫画を描かれる時期が

あったり、今時携帯を持っていないといかにもです。

寡作な方ですが、今後が楽しみ。



 今年は2度目の個展を開けてグループ展3回の参加、

スケッチの教室も開けてこのブログも開設と

なんだかんだいって非常に恵まれた年でした。

皆様どうも有り難うございます。

そして宜しければ来年も宜しくお願いします。

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2008/12/29 10 : 28
こめんと [ 0 ]とらっくばっく [ ]
CATEGORY : [書籍]


  書店に行ったら、Arneの新刊とMOE(1●年ぶり?)を

購入してしまいました。出費抑えたいのに。


 前者の巻頭特集が川久保玲さんへのインタビュー。

Comme des Garçonsが日本のブランドとは

長い事知らなかったアホな私です。

「先の事は1年先ぐらいまで。それの小さい階段を

1段1段必ず上がっていくってことにつきる。

止まって休まない戻らない。 休むとできなくなる

おそれが実感としてある」

というような意味のコメントが印象的。


 MOEではイラストレーターの杉浦さやかさんの特集。

もうかわいくてかわいくて!杉浦さんの著作は

東京ホリディ」等、いくつか拝読しておりますが

雑貨や本、ファッションに食べ物への徹底したこだわりが

素敵! 集めた雑貨類がまたかわいい。

(自分じゃやらないけど。管理を考えただけで鬱になる)


 この方は、好きな事を仕事にされている好例だと

思います。でも独りよがりにならないように冷静に

自作を分析されたり編集者さんに「ここは分かりにくい」と

どんどん言ってもらうようにしたりとなさっているとか。

 
 
駆け出しの頃から7、8年は絶対に来た仕事を

断らないようにされていたとか。「やりたくない!」と

泣いた仕事も結果色んなものが描けるようになったし

知り合った編集者さんに次の仕事を貰える。だから

全然無駄になっていない!とか。


 
発表する場が無くても、自分で発信する場を作る

事の大事さ、というコメントにも深く頷きました。


2008/11/13 01 : 02
こめんと [ 0 ]とらっくばっく [ ]
CATEGORY : [書籍]


 暑い夏の日、夏も終わる日に読みたくなる

よしもとばななさんの「海のふた」

新聞連載の時から、毎週楽しみに読んでいました。

勿論、ハードカバーで所持しています!

沖縄の版画家、名嘉睦稔氏の素晴らしい絵も合わせて

堪能しています。本の内容も絵も好き。



 「ここではないどこか」をいつも求めて、

南の島へ移住しようとしていた女子が

ある事がきっかけでさびれた海辺の観光地である故郷

(作者が毎夏通う伊豆の土肥海岸)でカキ氷屋を開店する。

そこへ大切な人を亡くしたばかりの母の親友の娘を

ある事情で預かって・・・という話です。


 はたらくこと、暮らすこと。

 そして夢をかなえることとは 概して地味な繰り返しの中で

投げやりにならず、その先を見つめ続けること。

 個展を控えた自分には色々と勇気付けられます。

「クウネル」「アルネ」なんかが好きな人にお勧め。

タイトルの由来の、原マスミさんの曲も聞いてみたいです。

ところで、この本を読んでいた自分に驚愕のタイミングで・・・

(続く)


2008/09/09 21 : 41
こめんと [ 7 ]とらっくばっく [ ]
CATEGORY : [書籍]


 「お前の住む世界はそっちではない と誰かが言っている」

「生きとってくれてありがとうな」

 
 映画化もされた前作「夕凪の街 桜の国」

日本中で深い感動を呼んだ(海外でも出版された)

こうの史代さん(この方は戦後世代。)の

連載中の漫画「この世界の片隅に(上)」を買いました。

 「夕凪の街 桜の国」も、やはり戦時中が舞台の

このコミックも時期柄、お勧めです。

戦争物というとお硬そうですが表現はあくまでソフト。

ソフトだけど、下手なホラー物より怖いです。


 いや~、水彩の表紙の綺麗な事。

 

中の絵もね、素朴で絵本みたいで好きです。

コマの枠線以外、直線の無い手描き線で

時々とてもうつくしい。


 当時の日常のディティールを丹念に描写しています。

戦時中とはいえ、多くの庶民は実際こんな風に

ささやかな暮らしの中で一喜一憂しながら

生活していたんだとしみじみ読みました。


 ・・・ただこの話、絵を描くのが好きな主人公が

「広島」の実家から後に何度も空襲にさらされる

軍都「呉」に嫁ぐ訳で・・・・・

 優しくこまごまとした日常の中にひたひたと

確実に戦局が悪化してく様が描かれていて。

やはり先を読むのが怖い気分です。


2008/08/14 00 : 53
こめんと [ 2 ]とらっくばっく [ ]
CATEGORY : [書籍]


  カフェを探す時に重宝させていただいている

「東京カフェマニア」主宰の川口葉子さんの

新刊「カフェと器の旅」(青山出版)を購入。

 秋に個展をやらせていただく「天真庵」さんが

掲載されています。(最近あちこちに出てる)

 東北エリアがそっくり抜け落ちているのと

個人的に再訪したいと思えない一店

掲載されているのが気になる、けど

 様々な全国の「和」のカフェを

ご自分の足で取材されていて好感度が高い本です。


 千葉県では佐原の「カフェ しえと」一店だけ掲載。

ランチがビーフシチューやカレー、と

和」という感じではないですが今頃はカキ氷が美味しそう。


 今月8/10まで佐原の『佐原町並み交流館』


ペんすけ仲間のスケッチ展が開催中のようですけど

行かれる方、また今後佐原スケッチを予定されている方は

一休みにいかがでしょうか。


2008/08/08 20 : 45
こめんと [ 2 ]とらっくばっく [ ]
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