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『流行通信』で8年続いた人気連載だった 「着倒れ方丈記 HAPPY VICTIMS」より、大判のパネル展示。 特定のブランドに入れあげるお金持ちはそれなりにいそう、 が、ここでは御贔屓ブランドの100万円のワンピースを買いつつ 狭い部屋でカップラーメンをすする女子等、 衣食住のうち『衣』に極端に大枚はたいて食や住を削りまくる 服オタクが主です。世間からは思いっきり馬鹿にされそうな。 けど都築さんは彼らにポジティブなパワーを見ています。 「レコードを買いまくるDJ志望青年」や「蔵書で部屋の床がぬけた愛書家」 は皆特に馬鹿にしないのに。何故だかファッションでそれをやると 違ってくる。驚くのはブランド側からは取材しようとしても 冷淡な反応しか帰って来ず、ひどい時には書面で抗議を受けたそう。 日本でブランドに一番貢献しているのは彼ら「着倒れ君」だろうに ブランドのイメージ戦略に合わない、と冷たい扱いしかされない。 だからfashion victim (ファッションの犠牲者)にかけて 『HAPPY VICTIMS(幸せな犠牲者)』と命名されています。 そう、彼らすっごく幸せそうです。ここまで人生かける勢いで 愛する(時に信仰って言ってもいい)ものを持てる彼らが なんだか羨ましくなりましたよ。彼らの賃貸部屋や実家の一室で、 お気に入りのブランドの服(や靴)ばかり並べられた光景は 圧巻。非常に強烈なエネルギーを感じました。
サラリーマン。(左の画像)エルメスを買いまくり、 エルメスのワイシャツって水洗い出来るんですよ! と自宅で手洗いしてパンパンと広げて干す日々を送る彼は 汗っかきなので夏場は50万円もの通勤カバンのグリップ部分に タオルを巻いて行くけど、それもエルメスのバスミトンだ! また 右の画像の文化服装学院の通称「マルジェラ先生」は マルタン・マルジェラのフリークで、食事の時は 服が汚れないように首を伸ばして食べるとか。 着た服はその日の内に襟袖を洗い、 柄物と白い服は決して一緒に洗わないので 週末に人と会う予定があるとそれぞれの洗濯の順番と 次の1週間の服のコーディネートに悩まされるそうです。 しかも洗濯しても「排気ガスがつくから」と室内干し。 この男性は生活臭があるのが嫌いで3食とも外食、 台所のガス台も流しも一度も使わず、冷蔵庫には目薬のみ、 ごみ箱も無いので喉が乾いたらコンビニにダッシュして 店先で立ち飲み。トイレは男子でも立ちション禁止!と デザイナーと住居の大家さん感涙の徹底ぶり。 ま、普通に「バカ」「頭おかしい」と嘲られるのが普通。 そういう見かたが妥当かもしれませんが、 情熱の深さでは本やレコード等のコレクターになる事や ペンスケッチに夢中になるのとどこが違うのかとも思います。 好きが高じてそのブランドに入社しちゃった人もいるとか。 PR |
「いいかげんにしろつまらん」と思われているでしょう。
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“素”のままで充分、異世界に生きていられるから。 なにかに変身したい人、それは実のところ、 すごくまっとうで常識的人生を送ってる人なんじゃないだろうか。 (『HEAVEN 都築響一と巡る社会の窓から見たニッポン』展カタログより) 素の姿と変身時の姿を取材した雑誌連載からです。 (余談ですがこの展示全体は大体大判のプリントが壁に掛かっていて 内容の説明の文が横に掲示されているので、プリントだけでなく 本を読むように(実際書籍からの引用だ)楽しむ事ができます。) 以前は週2回ディズニーランドへ行っていた。(現在は週1回) ミクシィでコスもディズニーも好きという人を見つけて 仲良くなり、この世界にはいったとか。 ランドの店員さん?の格好をされているみたいです。 部屋は勿論ディズニー関係で埋め尽くされ、 付き合っていた彼氏には「もうついていけない」と去られ オトコよりディズニーを選んだ猛者(涙) ご本人の公式ブログも毎回凄く面白そうな話題ばかりだし。
それにしても、7/16(金)の青山ブックセンター本店での 都築さんのトークショー、凄く行きたかったけど、 天真庵のスケッチ会であきらめざるを得ないです(涙) それから、明日は職場の飲み会なので更新は多分無いです。 歓迎会だから仕方ない、でもたまには早く帰りたい(涙涙) |
外国人観光客を黙らせるワビサビの空間もない。 むしろ俗悪・軽薄と罵られてもやむを得ないような、 ときには地元の人間でさえ存在を忘れてしまいたい スポットばかりが詰め込まれている。 でも、このスッピンの乱れ顔こそが、いまの日本なのだ。 そしてその素顔は、確かに美人じゃないけれど、 見ようによってはちょっと可愛かったりする。 引き続き『HEAVEN 都築響一と巡る社会の窓から見たニッポン』展の レポートです。 展示の冒頭は「珍日本紀行」で都築さんが日本各地で見つけた キッチュであほくさい物件を時に大判のパネルで、一方では 卓上のプラスチック皿の上に(画像右側)膨大な数が飾られています。 画像右は、過疎の町が「よみガエル、さカエル、人が町にカエル」 をキャッチフレーズに9億3500万円かけて建てたかえる大橋。 他にも ふるさと創生基金で買われたでかい金塊や (ベッカム様も来日時にすりすりしたそうだ) 何故か三重の山奥の温泉地に現れる 総出で作った静岡の地獄極楽ジオラマ等盛りだくさんです。 同じ展示室には他にも、ヤク中も酔っぱらいもいない アムステルダム(※ハウステンボスの事)や 何故か群馬にあるスコットランドの古城(本物を移築)と 「日本の中のミニチュアな『異国』」が紹介されています。 …ところで、この小さい写真を立てたプラスチックのお皿、 これはまさか…やはり、回転寿司のお皿でした。 でも、これが僕たちなのだ。僕たちの暮らす国なのだ。 しかも、そのかっこわるい国は、あんがい住みやすかったりするのだ。 かっこわるい僕たちには。 (太字は展覧会パンフレットの都築さんのお言葉を引用させていただきました。) |
現在書店に並んでいる「本の雑誌」7月号に 『HEAVEN 社会の窓から見たニッポン』展について イラストレーターの沢野ひとしさんが、 「歩く旅/聞き上手な人・都築響一さん」と題して レポートを寄せておられます。 都築さんの事を目線が低く、だから色々な人達が 彼のインタビューにも心を開くのだろうと書かれていますが そういう沢野さんの文章も決して目線高めではありません。 パリやバルセロナの現代建築を見て回って来たばかりの沢野さんに 新宿の呑み屋で遭遇した都築さんと大竹伸朗さん(大好き!)が 「建築といったら伊藤忠太の築地本願寺だよ」「忠太の建築の動物が面白い」 「忠太が」「忠太が」と言いあうくだりが素敵。 温かい感じのレポートです。良かったらどうぞ。 |
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